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HP設立趣旨文

 二松学舎大学の信頼は、現在大きく揺らいでいます。
「大学を代表して校務をつかさどり、所属職員を統督」(「学則」第5条)するはずの学長に研究不正(盗用)・業績不正(水増し・架空業績の計上)が発覚したこと、さらに法人がその問題を適切に対処しなかったことが原因です。
 学長は大学の代表であり、学長の不正は大学の信頼の毀損に直結する問題です。
 私たち二松学舎大学卒業生有志は、この問題について法人に繰り返し説明を求めてきました。しかし、法人は私たちの要望を黙殺し、今日まで我々に対し適切な説明責任を果たしていません。
 二松学舎大学の「ガバナンス・コード」には、次のようにあります。「ステークホルダー(学生、保護者、同窓生、教職員等)はもとより、広く社会から信頼され支えられるに足る存在であり続けるために、公共性と信頼性を担保する必要がある」。ステークホルダーたる我々、さらに社会からの信頼を失っていることを、法人はどのように考えているのでしょうか。
 二松学舎大学は漢学塾から出発した大学です。大学の歴史を振り返れば、儒学の精神に立脚し、規律と誠実さを基本に据えた教育によって社会の信頼を得てきました。卒業生は、「己ヲ修メ人ヲ治メ一世ニ有用ナル人物」として、より良い社会を築くための礎となってきたはずです。仁義礼智信を重んずる儒学の精神がなければ、学びや教育の意義も薄れてしまうでしょう。現在の大学運営がその基本精神を見失っていることは、二松学舎大学の未来に大きな影を落としています。
 私たちは、いたずらに大学を批判するためにこのHPを設けたわけではありません。むしろ、母校がかつての誇りを取り戻し、社会に再び信頼される存在となることを心から望んでいます。大学には、何が失われたのかを深く省みる責任があります。私たち卒業生は、この問題の究明を通して、大学が透明性の高い運営の下で信頼を回復することを強く求めます。この問題を大学がしっかりと受け止め、卒業生や関係者に対して真摯に向き合うことを願ってやみません。そして、かつての漢学塾の精神を取り戻し、誇りある学び舎として再生するための第一歩を踏み出すことを切に求めます。
 このHPを通じて、私たち卒業生有志は引き続き大学の対応を注視し、必要な声を上げ続けていく所存です。どうか、多くの卒業生、在学生、そして保護者の皆様も、二松学舎大学の未来を共に考え、共に支えていただけますようお願い申し上げます。
 また、この問題は二松学舎大学だけの問題ではなく、社会全体が直面している教育機関の透明性と信頼性に関わる重要な課題です。教育は私たちの未来を形作る基盤であり、大学がその信頼を失うことは、大学の発展、ひいては社会全体の発展に悪影響を及ぼします。二松学舎大学の問題は、日本の他の教育機関にとっても教訓となるべき事例です。
 私たちは、広く社会の皆様にもこの問題について関心を持っていただき、教育の信頼性を守るために声を上げていただければと願っております。教育機関の健全性と誠実さは、学生だけでなく社会全体にとって不可欠なものであり、私たち一人ひとりがその価値を見つめ直すべき時が来ています。

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